「富岳」成果創出加速プログラム:「富岳」を利用した革新的流体性能予測技術の研究開発

実証研究テーマ5

リアルワールド自動車空力音予測

豊橋技術科学大学、神戸大学、理化学研究所、
HPCを活用した自動車次世代CAEコンソーシアム

概要

 ボンネット隙間やフロントグリルから発生する狭帯域音、ピラーやドアミラーから発生する広帯域音、空力・構造振動・音響連成による車内騒音を対象に、実走行時の空力音予測を行います。

取組内容

狭帯域音、広帯域音、車内騒音を対象に、実走行時の、車体全体の直接空力音解析を実施

 圧縮性ナビエストークスに基づくCUBEや格子ボルツマン法に基づくFFXを適用して、空力自励振動による狭帯域音に対して、車体全体の直接空力音解析を行います。広帯域音に対してはFFBとFFB-Aによる分離解法を用いた方法を採用する。いずれも、「富岳」を利用し、車体周りの解像度を0.1 mm程度まで上げることで、従来は不可能であった数1 kHzまでの予測精度をカバーします。

機械学習を活用した車室内騒音予測

 企業が保有している膨大な実験データベースをもとに機械学習により伝達応答システムを構築し、この伝達応答システムへの入力として、外部音場を含めた流れ場の詳細解析を利用するシステムを構築します(機械学習強化SEA法)。

その他

期待される効果

 ・流体運動と構造振動、音の連成による自動車車内騒音の予測の実現
 ・車内騒音SEA解析モデルの構築により高周波数領域の音の伝達メカニズムを解明

利用するアプリケーション

 CUBE, FFX(Lattice Boltzmann Method)